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2000年12月28日

ブレインシュガー [ ファンタジー | 長編 ]

秋月玲著 【充電中】

 最近、ネット活動が縮小気味(創作は下火ではないけれども)なので、喝を入れる意味合いでも取り上げさせてもらった。(←この言い方、偉そうでヤナ感じだな/笑)

 この作品は原稿用紙換算で250枚である。これくらいの長さのものは読み応えがあるので私はかなり好きなのだ。現在、様々な携帯機器が発売されていて、通勤通学のちょっとした時間にもオンライン小説が読めるので、是非とも長い作品にも食指を伸ばしてもらいたいなぁ。(私はそんな最先端のものを持っていないので、地道にオンライン読みだけれど)

 さて、この作品はジャンルで分ければロボットアクション物である。ガンダム世代はたぶん、作品の中のロボット関連の描写に思わずモビルスーツが頭の中を飛んだりするだろう。

 オンライン小説を分類するに当たって、ジャンルとか長さとか一般的な分類方法があるが、別の角度から分類してみたい。「小説そのものを楽しむべき小説」と「小説世界そのものを楽しむべき小説」の二種類である。
 私としては「小説そのものを楽しむべき小説」の範囲に「小説世界そのものを楽しむべき小説」が完全に内包されていて欲しいと思う。そして、後者には各種設定や用語解説、風土解説など世界観そのものをリアルに感じられるコンテンツなども用意して欲しいと願ったりする。(ファンタジー系は間違いなく多くが後者に分類されるだろう)
 この作品は私にとって後者に入る作品である。なので、用語解説なども一緒に掲載されているともっと幸せだろうと思う。(用語解説自体は私は見た事がある)

 オンライン小説に限らずロボットアクション小説というものは、アニメや漫画のロボットアクション作品の数に比べて極端に少ないように感じられる。何故だろう。――たぶん、ロボット特有の部品や動き、描写に必要とされる機器等があまりにも文字ベースにすると多くなってしまうのが原因なのではないかと思う。航空機のコックピットの機材スイッチの数を思い出してみるにつけ、あれに匹敵するか上回る数のモニターとスイッチが存在すると考えると、ちょっとぞっとする。
 アニメや漫画は視覚的で直感的なので、内容を理論的に説明する必要がないのだろう。少年のロボット物に対する愛着を考えると、そうとでも考えないと量の少なさが説明できない。(笑)

 そういう意味ではこの作品は非常に成功している例だと思う。アクションシーンは若干アニメ的描写に偏りがちな印象はあるが、多少分らないところがあっても雰囲気で読み進められる部分がある。ただ、アニメ的になってしまったが故にキャラクター性のプロポーションに若干の物足りなさがあったり、書き込みに不足を感じたりもする。あまりキャラクター物という印象を強くしなかった事が救いだろう。
 かつてロボットアニメを見て興奮して、おもちゃを買ってもらったような人にはお勧めな小説である。

 厳密に言うと、内部の医療関係の描写について、多少時代錯誤の感がある。だが、そういう細かい読み方ではなく、単純にアニメ的に楽しんでもらいたい作品である。

 私的ツボ度:★★★★☆

Posted by 風間 : 2000年12月28日 00:00 | トラックバック